新型コロナウィルス感染症→コロナ禍で変わりつつある糖尿病の予防・治療

糖尿病の予防・治療・療養の重要性を世界に啓発する日としてインスリンの発見者フレデリック・バンティングの誕生日にあたり、全世界でブルーライトアップをはじめ啓発イベントが行われるものです。この日を機に、糖尿病について改めて考える機会になればと思います。

 

我が国で大多数を占める2型糖尿病は、膵臓から出るインスリンの分泌量と体重増加等によるインスリンの効きの減弱のバランス不良に伴う慢性の高血糖状態です。昨今のコロナ禍に続く世界情勢は、私たちの医療の分野にも大きな影を落としております。コロナ禍を契機とした運動量低下による体力低下・肥満の悪化は元より、薬剤の原材料生成や運送価格高騰における製造コスト増大や世界的需要の拡大といった薬剤供給の面において大きな影響を与えています。国内ではジェネリック医薬品製剤において、いよいよ生活習慣病に関わる薬剤についても製造・流通が充分に行えない薬剤が増えてきております。。

国内における薬剤流通不足・在庫不足は何故起きたか

最近になりＹａｈｏｏニュースにも取り上げられましたが、本年5月以降に生じているＧＬＰ−１アナログ注射製剤の入手困難（流通量不足）は未だ解決には至っておりません。また、米国は元より隣国の中国でも肥満及び肥満予備軍がかなりの人数にのぼり、抗肥満製剤のニーズは世界的に高い状態です。マグロを始めとした買い負けが様々なもので起きている現状、ここでも一方的な買い負け状態にならないよう国及び厚生労働省には中長期的な視点に立った施策をお願いしたい所です。

2年前のブログでも取りあげましたが、今後10年間に2型糖尿病に罹患するリスクを予測することを目的として、オンラインで糖尿病リスクを計算した「あなたの2型糖尿病リスク」というツールが国際糖尿病連合（IDF）から公開されております。→詳しくはこちらから。　

問題は8項目・終えるのにほんの数分で終わり、匿名で2型糖尿病になるリスクを素早く簡単に発見できるものです。

この免責事項(注意すべき事由)として
1）2型糖尿病を診断するものではない
2）現時点で糖尿病の診断を受けていない人々のために作成され、今後10年間で2型糖尿病に罹患する個人のリスクをまとめたもので、その結果は医師の助言ではない　が述べられておりますので注意下さい。

最後に：千里の道も一歩から、まず一歩から

糖尿病で治療中の患者の皆様には、治療の継続や生活管理において大きなご苦労をされていることと思います。そのような中、当院でも入手可能な薬剤への変更についてご提案をさせて頂き、慣れない新規製剤への変更を受け入れて頂きましてありがとうございました。また中には別の系列の薬剤への切替えも提案させて頂きました。

当院では、患者様一人ひとりに併せた治療と継続可能なサポートを心がけております。糖尿病を始めとする生活習慣病治療や生活管理について、何かご不安やご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。皆様が糖尿病と上手に付き合いながら、健康で充実した毎日を過ごせる一助となれるよう努めて参ります。

今後とも、しんかなクリニックをどうぞ宜しくお願い致します。

しんかなクリニック　内科・糖尿病内科
〒591-8025 大阪府堺市北区長曽根町720-1 スギ薬局新金岡店 2F