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熱中症予防には、こまめな水分補給(水・麦茶)が有用です

当ホームページをご覧のみなさまへ。
こんにちは。スギ薬局新金岡店2Fにある内科・糖尿病内科のしんかなクリニック 院長の片岡です。
 
例年に無い早い梅雨明け以降、酷暑→局地的豪雨という不安定な気候の中、いかがおすごしでしょうか。本日は水分摂取に関するお話を中心としたお話をさせて頂きます。
目次
  • 水分調節の重要性 
  • 緊急時におきている変化
水分調節の重要性

私達の身体はおよそ60から70%を水分が占めます。体内の水分量が少なくなると、「喉が渇いた」と感じ、水分が欲しくなります。また、体内の水分量が少なくなりすぎると身体の機能が徐々に低下し、動いたり考えたりする際にも「考えがまとまらなくなる」等の症状を起こすと共に、体温が上昇し脱水症状が起きます。また脱水状態が進むことにより、熱中症になります。

熱中症を予防するための水分補給のポイントは喉が乾かないうちに、早い段階から定期的に意識的な水分補給をすることです。また、トイレにいっても少量の尿しか出ない時等は、体内の水分が足りなくなっている可能性が高いので早めの水分補給が必要なサインとも言えます。
 また水分補給に関しては「おちょこ程度の少量」を「20〜30分毎に何回か」にわけて少しづつ行う事が効果的です。逆に「冷えた水を一気飲み」をすると一度に大量の冷たいものが流れ込んでくるので、胃腸への負担がかかること、また血中の塩分濃度が薄まることで、尿も多く出てかえって脱水になりやすいので注意が必要です。

<普段の生活>→水かお茶(ないし牛乳)が良い
<運動や汗の多い時>→スポーツドリンクが良い

とされていますが、ここで一つ注意が必要です。
炭酸飲料や清涼飲料水、スポーツドリンクによる水分補給は「口当たりが良く簡単で飲みやすい」のですが、これらには例外なく糖質が含まれています。糖尿病をお持ちの方がこれらを飲むことは、糖質を摂取する事(=間食している事)と同じ事になり、血糖値が急上昇することがあります。

吸収の早い糖質をとると体内の血糖値が上昇する事で更に「喉が渇く」ため、さらに清涼飲料水を欲して飲んでしまう という事になります。これが重なったものがペットボトル症候群という疾患で、症状として進む(血糖値が高くなりすぎる)と、意識が混濁し、最悪の場合意識を失ってしまう事もありますので注意が必要です。

 糖尿病をお持ちの方は、清涼飲料水「だけ」の水分補給はせず、いっしょにお水・お茶をとるようにしましょう。

緊急時に起きている変化

2020年以降、新型コロナ第○波というタイミングでコロナ陽性者や体調不良者の急増により「救急医療の逼迫=救急要請をしても救急車が迅速に対応出来ない」という、今までに考えられなかった事態が発生しています。早急な治療開始を必要とする急性心筋梗塞の発症から受診までの時間が、新型コロナ拡大により長くなり、重症合併症の発症割合の増加につながった可能性が考えられた とする国立循環器病センターから報告(Kitahara S, et al.OpenHeart 2021;8:e001497)がありました。

コロナ禍前後で、急性心筋梗塞に対する治療である緊急心臓カテーテル検査の開始に至るまでの時間が2020年の緊急事態宣言以前で2.4時間(中央値)が、宣言以後で4.1時間(中央値)と統計学的に遅れていること、また機械的合併症の割合も統計学的に増加していたようです。

状態を悪くさせない為にも、普段からの備えが肝要です。

今後とも、しんかなクリニックをどうぞ宜しくお願い致します。

しんかなクリニック 内科・糖尿病内科

〒591-8025 大阪府堺市北区長曽根町720-1 スギ薬局新金岡店 2F

URL: https://shinkana-cl.com/

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